2024/08/23
着物のお手入れ、プロに聞いてみた!水洗いOK?NG?
「絹って水に弱いんでしょ?」
着物に興味を持ち始めた方から、よくいただく質問です。
実は、絹は思っている以上に丈夫な素材なんですよ。
絹の意外な強さ
絹は、私たちがイメージするよりもずっと強い素材なんです。
- アルカリにも強い: ウールよりもアルカリに強い性質を持っています。そのため、普通の絹製品であれば、中性洗剤を使って家庭で洗うことも可能です。
- 熱にも強い: 絹糸を作る際に、繭を強アルカリで煮たり、染める際にアルカリ溶液を使ったりするため、熱いお湯にも耐えられる丈夫さを持っています。
一方、ウールは熱に弱く、お湯につけると縮んでしまいます。
なぜ絹製品をクリーニングに出すの?
絹が丈夫な素材であることはわかったけれど、なぜクリーニングに出す必要があるのでしょうか?
- 型崩れのリスク: 高級な絹製品は、洗濯機の脱水で型崩れしてしまう可能性があります。特に、着物のように立体的な形状をしているものは、家庭での洗濯では元の美しい形を保つのが難しいです。
- 仕上げの技術: アイロン掛けなど、仕上げの作業は専門の技術が必要です。家庭用のアイロンでは、絹の光沢や風合いを損なってしまう可能性があります。
- 特殊加工: ちりめんや絞りなど、特殊な加工が施されている着物は、家庭での洗濯によって型崩れしたり、色落ちしたりする可能性があります。
着物クリーニングのメリット
クリーニングに出すことで、以下のメリットが期待できます。
- プロの技術による丁寧な洗い上げ: 専門の技術と設備を用いて、着物に合った洗い方をしてくれます。
- 型崩れ防止: 形を整えて丁寧に仕上げてくれるので、美しいシルエットを長く保てます。
- シミ抜き: シミがついてしまった場合でも、プロの技術で綺麗に落とすことができます。
- 保管のアドバイス: 着物のお手入れや保管方法についてのアドバイスもしてくれることがあります。
まとめ
絹は丈夫な素材ですが、着物のように高価で繊細なものは、専門のクリーニング店に任せるのがおすすめです。
- 家庭で洗える絹製品もある: 一部の絹製品は、家庭で洗うことができます。ただし、必ず取扱表示を確認し、手洗いなど、適切な方法で行いましょう。
- 着物クリーニングは専門家に相談: 着物クリーニングは、種類や状態によって適切な方法が異なります。クリーニング店に相談し、自分に合ったクリーニング方法を選びましょう。
着物のお手入れは、少し手間がかかりますが、正しい方法で行えば、長く大切に着ることができます。この記事が、着物のお手入れについて少しでも理解を深めるきっかけになれば幸いです。